麻をよって、父思い出す
しめ縄どうしようかなぁ。
昨年は近所に散歩に行って、
稲の刈り残しがないか、
田んぼをチラ見し、
見つけていただいて、
それをしめ縄にしたのでした。
どないしよかなと、
ぼんやりと頭のすみっこに
置いていました。
そうして、何日か前に
生地を買おうと、
大麻の生地が売っている
麻福さんというネットのお店を
覗いていると、
精麻(せいま)に目が止まりました。
よし!
今年は麻をしめ縄にしよう
と、買ってみました。
精麻は、神社のしめ縄にも使われています。
この精麻は、国産の野洲産のもので、
他に比べ、ピカピカ光っているのだそう。
なるほど。
ピカピカです。
そうして、
ネットで精麻をしめ縄にしている記事を
見つけて、夜な夜な(早朝?)
やり初めました。
初めに柔らかくしておくのは、
わらも麻も同じで、
わらは、
木槌でたたいたりすると思うのですが、
麻は両手で揉むのだそう。
そうして柔らかくなった麻を
よっていきました。
よっている時間がとても心地よくて、
好きだなぁと思っていると、
ふと父親の手を思い出しました。
私の父親は、
着物の値札のこよりを
作る仕事をしていました。
柿しぶで染めた和紙に
ぬるま湯をつけて、
親指と人差し指で
よりをかけてこよりにしていく。
そうすると、
とても丈夫なこよりがある値札に
仕上がるのです。
仕事場は離れた場所にありましたが、
家に持ち帰って、
毎日のようにこよりをよっていました。
今、私がよりをかけているのも、
父親がしていたこよりによりをかけるのも、
一緒のよりなんだ。
よりをずっとかけ続けて、
私たちを守ってくれていたんだ。
素敵な仕事だとは、
思っていたけれど、
私が麻によりをかけながら思い出した事で、
ますます、
素敵な仕事をしてきた人だったのだと、
感謝の気持ちが湧いてきました。
麻って、
やっぱり神様とつながってるのだと
思ったのでした。
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